その他
SISTEMAR CLT プロペラ
概念
翼先端にチップ板を設ける技術で高い効率性を実現
プロペラの効率は、翼に生ずる推力がボスから先端にかけて連続的に増加するとき最も高い値に達します。
この理論的原則を、翼先端にチップ板を設ける技術で現実化したプロペラがCLTプロペラ(CONTRACTED AND LOADED TIP PROPELLER)であります。
特徴
CLTプロペラは、次の特徴を備えています。
- より高い効率(10%を越える燃料の節約)
- より小さい最適プロペラ直径と軽重量
- より良い操縦特性
- より低い振動と騒音
- より少ないキャビテーションの発生
CLTプロペラの利点は、タンカー・貨物船・バラ積船・RoRo船・コンテナ船・延縄漁船及び巾着漁船等、異なった船型の多くの実船で確認されております。
CLTプロペラを用いる船のエンジンは、100馬力から36,000馬力にわたっており、かつまた、広範囲のプロペラ回転数をカバーしております。
CLTプロペラ装備船の舵として、ベクツインラダーを採用すれば、上述の燃料の節約に加え、ベクツインラダーシステムがもつ高度の操縦特性が、CLTプロペラによって更に増進されます。
図ーAは、長期にわたり運航コストを減らすことに挑戦する目的で、設計建造された船M/V GOLIATH(15,000D/W,セメント船)と通常プロペラ船との、船速・エンジン出力の予測値と試運転計測値の比較図であります。
- 図ーA
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船速・エンジン出力の予測値と試運転計測値の比較図
「CLTプロペラを搭載したM/V GOLIATH(15,000D/W、セメント船)と通常プロペラ船」通常プロペラ CLTプロペラ 直径 5.60m 5.25m 翼数 4 4 翼面積比 0.500 0.620 ピッチ比 0.739 0.810 本船は、CLTプロペラとベクツインラダーシステムから成り立っていますが、グラフは、CLTプロペラをもつ本船の燃料節約が、通常プロペラの場合のその予測値を、14%も越えることを示しております。
これは、CLTプロペラを装備した他の船で得られたものと同等の燃料節約の範囲にあります。